子程子(していし)が言いました。
右に左に偏らないことを中と言い、
どんなに時代が変わっても変わらないことを庸と言います。
中は天地の法則であり、正しい道です。
庸は生きていく中で分かっくる真理(変わらない事実)です。
この中庸という書物と教えは、孔子の生徒たちにおいて
聖人が弟子たちに伝授する【心に関する教え】になっています。
孔子の孫が、時代が進むにつれて解釈が間違ってしまうのではないかと
懸念し、これらの教えを書物に残し、孟子に授けられたのです。
この中庸という書物の初めは一理(いちり)を言い、
天命これを性(命を頂きこの世に生まれること自体が天命)というと述べ
中盤は、色々な方面に分かれ、
三徳達(さんたつとく)・五達道(ごたつどう)・九経(きゅうけい)
そのほか、多方面について書いてあり、後半も、 一理(いちり) として、
天(神様)のことは声も聞こえず匂いもないと述べてあります。
これを世の中に伝え広げていけば、天地・東西南北のすべてに繁栄とともにいきわたり、
これを巻物にししまっておけば、味わい深い書物として永遠に大切な教えとして残るだろう。
これらの教えは、すべて生きていくために必要な実践書であって、
しっかり学び、生きる中で身に着けていくならば、
これらの教えを一生涯に使っても使い倒せないであろう。
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